春めいてる

ここ数日の寒さと打って変わって、今日は春めいてポカポカした日が差している。今日は、ひょんなことから、グリム兄弟が編纂したドイツ語辞典をお譲りいただけることになりました。グリム兄弟といえば普通メルヒェンの収集と編纂で有名なのだけど、膨大な辞典の編纂を始めた人物でもあるのです。

今回いただいたのは、黒くて厳しい装丁の版ではなく、ペーパーバック版です。

 

 

Deutsches Woerterbuch.

Deutsches Woerterbuch.

 

 

このペーパーバック版を手に取るのは初めてだったのですが、ハードカバー版よりも断然軽くて扱いやすいです。ハードカバーの方が耐久性は優れているのですが、正直なところ、重すぎて手に取る気になりません。

各巻の冒頭には、この辞書が編纂された年代が記されています。

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第1巻が編纂されたのは、なんと今から150年以上も前の1854年。1歳年齢の離れた兄弟がほぼ70歳のときです。それも、A〜Zのうちbiermolkeまでしか進んでいません。当然、グリム兄弟の生前にアルファベットのZに到達することはできず、この辞書の完成は、後世の人々の手に託されることとなります。そして単語Zypressenzweig(糸杉の枝)で終わるこの辞典が最終的に完成したのが、世紀も変わり、二つの大戦すら終わった後の1954年です。つまりちょうど100年間。

おー恐ろしい。

そして、このような面でのドイツ人の几帳面さというか潔癖さは、恐ろしいものであります…

大事に使います。