夏の思い出1

ポツポツと秋の気配が漂ってくる日が増えた。

 

二階のリビングからは、公園で子供たちが上げる花火が見える。

夏らしいことを一切していないことに気がつき胸がキュとなる。

まだ間にあう。

立ち去ろうとする夏にしがみつくように、僕は友達にラインを送る。

「相席居酒屋行こう」

なぜか早くも生き遅れているS君は、いつでも駆けつけてくれる。参考書でパンパンになった麻のバッグを持っているので(なんかよくわからん資格の勉強をいつもしているのですS 君は)復員兵か昭和の郵便屋さんに見えないS君は、自転車で颯爽と現れる。

非モテの権化。夜の街を嗅ぎまわる狂犬S。

僕は、そんなS君とピンク色の妄想で頭(と股間)をパンパンにさせながら相席居酒屋に駆け込んだ。

続く…